衣装の色と襲の色目(かさねのいろめ)から楽しむ「源氏物語」五十四帖

漢字クイズからスタート

植物や色の名前ですが、読み方は?正解はこのブログ記事の最後

胡桃
女郎花


撫子

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色というタイトルに魅かれて図書館で借りた本
「源氏物語の色辞典」 吉岡 幸雄 (著)




「源氏物語」五十四帖に登場する衣装の色が再現されています。

平安貴族たちは、今でいう重ね着(多ければ5枚)で色の組み合わせの美しさや季節感を表現していました。この重ね着のことを襲の色目(かさねのいろめ)と呼び、紅梅の襲、藤の襲、紅葉の襲と季節によっていろいろあるそうです。




この本の著者は染色家。昔ながらの工法にのっとって染め上げた布で、襲の色目を再現しています。カラー写真なので、布の重なりあいによる色の変化もよくわかります。鮮やかな濃い赤の布の上に、透け感のある白い布が重なると桜色に見えます。

国語便覧で眺めた記憶のある色もありますが、実際に染め上げた布の写真を見て源氏物語のイメージがより鮮やかな色へと塗り替えられました。




色の説明だけでなく植物の写真と説明もあるのもいいです。

季節感を大切にし、その素晴らしさを衣装に表現していた日本人の美意識の高さに感心します。



平安時代の女房装束などの衣装が好きな方、源氏物語が好きな方にはおススメの本です。


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漢字クイズの答え
胡桃(くるみ)
女郎花(おみなえし)
鈍(にび)
蓬(よもぎ)
撫子(なでしこ)
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襲の色目(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%B2%E3%81%AE%E8%89%B2%E7%9B%AE

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